ラジオショックのまとめ
アイン・ニヒトSS をテンプレートにして作成
開始行:
#contents
* SS本文 [#t1b9710e]
「いらっしゃい! 今日もいい野菜があるよ! 誰か買ってく...
今日もアイン・ニヒトは自身の正体を隠しながら人間の里で...
「う〜む。なんで服は売れないんだろうか? フリルも多くて...
アインは首をかしげながら手にした服――ゴスロリのワンピー...
まぁそれはさておき、野菜は置いてある分はすでに売り切れ...
「すいませんがお客さん。もう野菜は全部売り切れましたよ」
アインは客を見ずにいつもの決まり文句を口にした。だが、...
「見つけましたよ。アイン。こんなところにいたのですか」
聞き覚えのある声にアインは戦慄する。いや、正確にいえば...
アインは恐る恐る振り返る。そこにあったのは確かに見覚え...
「閻魔王……」
「久しいですね……アイン。貴女が私の下から離れてもう何年に...
閻魔王の一人。かつて私が従えていた直属の上司、四季映姫...
「私が離れたのは前回の60年忌の間ですから……、もう60年です...
「もうそんなになりますか。月日が経つのは随分と早いもので...
閻魔王が遠い目をしながらそう言う。アインは気になったこ...
「ところで閻魔王は何しに来たんです? 今の反応から私のこ...
「私ですか? しばらくの休暇をいただいたので、この機に説...
閻魔王をそう言った後しばらく黙っていたが、ふいに口を開...
「それにしてもアイン。随分と変わった格好をしていますね?...
「……私の恰好はそんなにおかしいでしょうか? 確かに農作業...
「いえ。勘違いしないでください。何も私は改めよといってる...
「はい。そうですよ。確かにここにきてしばらくの間は昔と同...
アインはそう言いながら、昔のことを思い出す。
~
幻想郷に逃げ込んでからもう何年たったか忘れてしまったが...
流石に異彩を放つそれを、男性は見ないふりをして野菜を買...
ほどなく野菜はほとんど売り切れ、店を畳むタイミングにな...
「あら? 随分と可愛いドレスじゃない?」
「!?」
突然前方から声を掛けられてアインは驚く。そこに立ってい...
「驚かしたかしら? それならばごめんなさいね。それにして...
人形師の言葉にアインは「ええ、構いませんが」としか言う...
「ずいぶんと精巧に創られているのね。服飾の関係なのかしら...
「あ、いえ。私は農業を営んでいるものですから。その服は趣...
「あら、そうなの? もしよかったらいろいろ教えてくれない...
「私でよろしければ。是非お願いします」
人形師の提案にアインは頷いた。
「そう。よろしくね。私はアリス・マーガトロイドよ。場所は...
「魔法の森ですか? 普通に行けますよ? ああ、私はアイン...
「でもあそこは普通の人間が来るところじゃないわよ?」
「いえ、私は人間じゃありませんから」
アリスの疑問に対して、アインは正体を隠しているというこ...
~
「そう。まさか死神だったとわね。まぁなんで幻想郷にいるの...
うっかり人外宣言してしまった(さほど問題があるわけでは...
「うっかりしてたわ。幻想郷に来てから様々なものを見てきて...
「ああ、それが地なのね。今までのしゃべり方はどちらかとい...
「ん。構わないわ。それにしても人形師は接しやすいわね。思...
「それはどうも。でもその人形師ってのはどうにかならないか...
アリスの発言に対し、アインは笑いながらパイプに火をつけ...
「すまないすまない。ただ、昔の仕事柄で人物は情報の塊で認...
「別にフルネームで呼んでもらう必要はないわよ。アリスでい...
「ははは、すまない。ただ、どう呼べばいいのかわからなかっ...
アリスの言葉にまたもアインは笑う。その様子を見たアリス...
「別に謝罪がほしいわけではないからいいわよ。さてと、それ...
それにしても、ホント緻密に組まれてるわよね。趣味って言...
「ぐっ! そ、それは……」
アインは思わず口詰まる。だが、それは痛いところを突かれ...
「ふうん。もしかして貴女……」
「わ、私だって着てみたいとは思う。だが、アリスぐらいなら...
アインは発言と同時にどんどんテンションが下がっていく。
「(はぁ。地雷を踏んじゃったみたいね。でもまぁ)貴女の言...
「い、いやそれは誰かの為に作ったわけではないから、サイズ...
「ああ、もう! 四の五の言わずにとにかく来てみなさい!!...
アリスが一喝する。アインは驚いて「はいっ!」と言ってド...
「あ、あの……アリス? ど、どうかな?」
「やっぱり似合うじゃない。その漆黒のドレスは貴女の金の髪...
「あ、ありがとう……//////」
アインは照れたように顔を赤くして目を伏せる。
「それに、自分の作ったものには自信を持ちなさい。例え他か...
「あ、そう……ね。確かにアリスに言う通りね。ありがとう」
「べ、別にいいわよ! じゃあ、今度こそ私に付き合ってもら...
その後、いろいろあってアリスと仲良くなり、自信をもって...
~
「――ということがありまして」
「なるほど。今は随分と充実した日々を送っているようですね...
「……閻魔王」
「さて、それでは私はそろそろ行くとしましょう」
閻魔王はそう言って、背を向け離れていく。その背に向けて...
閻魔王は振り返りもせず、ゆっくりと街の雑踏の中に消えて...
アインはそれを見届けたのち、店を畳み始めた。
「さて、明日はどうなるかしら」
アインは虚空を見る。そこにある複数の情報を総合し、何が...
充実した日々。確かに閻魔王の言う通りかもしれない。幻想郷...
そう考えながらアインは帰路にたった。そんな充実した日々に...
~
Fin.
~
* コメント欄 [#n4958b9c]
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「いらっしゃい! 今日もいい野菜があるよ! 誰か買ってく...
今日もアイン・ニヒトは自身の正体を隠しながら人間の里で...
「う〜む。なんで服は売れないんだろうか? フリルも多くて...
アインは首をかしげながら手にした服――ゴスロリのワンピー...
まぁそれはさておき、野菜は置いてある分はすでに売り切れ...
「すいませんがお客さん。もう野菜は全部売り切れましたよ」
アインは客を見ずにいつもの決まり文句を口にした。だが、...
「見つけましたよ。アイン。こんなところにいたのですか」
聞き覚えのある声にアインは戦慄する。いや、正確にいえば...
アインは恐る恐る振り返る。そこにあったのは確かに見覚え...
「閻魔王……」
「久しいですね……アイン。貴女が私の下から離れてもう何年に...
閻魔王の一人。かつて私が従えていた直属の上司、四季映姫...
「私が離れたのは前回の60年忌の間ですから……、もう60年です...
「もうそんなになりますか。月日が経つのは随分と早いもので...
閻魔王が遠い目をしながらそう言う。アインは気になったこ...
「ところで閻魔王は何しに来たんです? 今の反応から私のこ...
「私ですか? しばらくの休暇をいただいたので、この機に説...
閻魔王をそう言った後しばらく黙っていたが、ふいに口を開...
「それにしてもアイン。随分と変わった格好をしていますね?...
「……私の恰好はそんなにおかしいでしょうか? 確かに農作業...
「いえ。勘違いしないでください。何も私は改めよといってる...
「はい。そうですよ。確かにここにきてしばらくの間は昔と同...
アインはそう言いながら、昔のことを思い出す。
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幻想郷に逃げ込んでからもう何年たったか忘れてしまったが...
流石に異彩を放つそれを、男性は見ないふりをして野菜を買...
ほどなく野菜はほとんど売り切れ、店を畳むタイミングにな...
「あら? 随分と可愛いドレスじゃない?」
「!?」
突然前方から声を掛けられてアインは驚く。そこに立ってい...
「驚かしたかしら? それならばごめんなさいね。それにして...
人形師の言葉にアインは「ええ、構いませんが」としか言う...
「ずいぶんと精巧に創られているのね。服飾の関係なのかしら...
「あ、いえ。私は農業を営んでいるものですから。その服は趣...
「あら、そうなの? もしよかったらいろいろ教えてくれない...
「私でよろしければ。是非お願いします」
人形師の提案にアインは頷いた。
「そう。よろしくね。私はアリス・マーガトロイドよ。場所は...
「魔法の森ですか? 普通に行けますよ? ああ、私はアイン...
「でもあそこは普通の人間が来るところじゃないわよ?」
「いえ、私は人間じゃありませんから」
アリスの疑問に対して、アインは正体を隠しているというこ...
~
「そう。まさか死神だったとわね。まぁなんで幻想郷にいるの...
うっかり人外宣言してしまった(さほど問題があるわけでは...
「うっかりしてたわ。幻想郷に来てから様々なものを見てきて...
「ああ、それが地なのね。今までのしゃべり方はどちらかとい...
「ん。構わないわ。それにしても人形師は接しやすいわね。思...
「それはどうも。でもその人形師ってのはどうにかならないか...
アリスの発言に対し、アインは笑いながらパイプに火をつけ...
「すまないすまない。ただ、昔の仕事柄で人物は情報の塊で認...
「別にフルネームで呼んでもらう必要はないわよ。アリスでい...
「ははは、すまない。ただ、どう呼べばいいのかわからなかっ...
アリスの言葉にまたもアインは笑う。その様子を見たアリス...
「別に謝罪がほしいわけではないからいいわよ。さてと、それ...
それにしても、ホント緻密に組まれてるわよね。趣味って言...
「ぐっ! そ、それは……」
アインは思わず口詰まる。だが、それは痛いところを突かれ...
「ふうん。もしかして貴女……」
「わ、私だって着てみたいとは思う。だが、アリスぐらいなら...
アインは発言と同時にどんどんテンションが下がっていく。
「(はぁ。地雷を踏んじゃったみたいね。でもまぁ)貴女の言...
「い、いやそれは誰かの為に作ったわけではないから、サイズ...
「ああ、もう! 四の五の言わずにとにかく来てみなさい!!...
アリスが一喝する。アインは驚いて「はいっ!」と言ってド...
「あ、あの……アリス? ど、どうかな?」
「やっぱり似合うじゃない。その漆黒のドレスは貴女の金の髪...
「あ、ありがとう……//////」
アインは照れたように顔を赤くして目を伏せる。
「それに、自分の作ったものには自信を持ちなさい。例え他か...
「あ、そう……ね。確かにアリスに言う通りね。ありがとう」
「べ、別にいいわよ! じゃあ、今度こそ私に付き合ってもら...
その後、いろいろあってアリスと仲良くなり、自信をもって...
~
「――ということがありまして」
「なるほど。今は随分と充実した日々を送っているようですね...
「……閻魔王」
「さて、それでは私はそろそろ行くとしましょう」
閻魔王はそう言って、背を向け離れていく。その背に向けて...
閻魔王は振り返りもせず、ゆっくりと街の雑踏の中に消えて...
アインはそれを見届けたのち、店を畳み始めた。
「さて、明日はどうなるかしら」
アインは虚空を見る。そこにある複数の情報を総合し、何が...
充実した日々。確かに閻魔王の言う通りかもしれない。幻想郷...
そう考えながらアインは帰路にたった。そんな充実した日々に...
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Fin.
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