ラジオショックのまとめ
獅堂 御穹_SS をテンプレートにして作成
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* SS本文 [#d165af5e]
■[[僕○第31回]]
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「ん〜。最近ちょっと暑くなってきたかなぁ」
私――獅堂御穹は照りつける太陽を見上げながらそう呟いた。...
「いらっしゃいませ……って御穹ちゃんじゃない。絵は休憩かし...
「ちょっと日が強くなったので、水葉さん、ブレンドをお願い...
「はいはい。ちょっと待っててね」
私は注文を終えると奥の席につく。ここは、ちょっと風変わ...
「はい。ブレンドお待たせ。こっちのケーキは試作品だから食...
そう言って目の前におかれたのは、ごく普通の黒いブレンド...
「……水葉さん? え〜と、これは……何?」
「ケーキよ? 他の何かに見える?」
「えと、そうじゃなくて――この紅いのは一体?」
「ああそれ? トマト」
「トマト!? って、トマトだったらまだ普通ですね」
最近は糖度の高いトマトもあると聞くし、ここまで鮮やかな...
「…………」
これは何か違うと私は感じた。酸味の強いケーキかもしれな...
「み……ずは? 何……を、入れ……たの?」
「うん。さっきは途中で止まったけど、トマトと」
「トマトと?」
「赤ワインと」
「赤ワインと?」
「スッポンの血と」
「!?」
「龍の涙と」
「!!?」
「後は――」
その後も、水葉さんは材料を言っていたが、珍味が多量に盛...
「私はたまに、なんでここが黒字を保っていられるのかを不思...
「ん〜? まぁ、赤字の時は凄い額になるからねぇ」
「……黒字の時はぎりぎりって言ってませんでしたっけ?」
「まぁ、赤字なんて一年に一回あるかないかくらいよ。そこら...
「じゃあ、今月は大赤字ですね」
こんな頭の悪いものを作ったのだ。当然の結果ともいえよう...
「そろそろ出るわ。丁度日も陰って来たみたいだし」
私はブレンドを飲み終え、ケーキは半分くらい食した辺りで...
しばらく当てもなく街中をさまよっていると、向かい側の歩...
「おーい! 緋月ーー!!」
「!? だ、誰だ! 人のこと大声で呼ぶ奴は! って獅堂か...
「ん? そう? でも、気付かれないで行かれても面倒だから...
「はぁ、じゃあ極力控えてくれ」
そう言ったこの男性は緋月千里。現在同じ大学で、小さい頃...
「で? 緋月はこんな所で何やってるの? みたところ買い物...
みたところ手ぶらだし、徒歩で来ているようだから目的はこ...
「いや、特に目的はないんだが、あのどうしようもなく面倒な...
「あ〜、あれねぇ。でも、提出締め切り明日よ? 私もあれ済...
「だよなぁ、くそっ! すまんが獅堂、後で少し見せてくれな...
「いいよ。その代わり、今度静止画のモデルになってね」
「背に腹は代えられんか。わかった。その条件で受けよう」
「おっけ。それじゃあ、帰ったら私に連絡入れてね。私はもう...
「ああ。んじゃな」
「また後でー」
そう言って私は緋月と別れ、何かいいモチーフはないものか...
道路には様々な種類の車やバイクが走っている――常に移動する...
「風景画かな。でも、ここら辺で座って描くと怒られるし、や...
そう思い、私は公園に移動し、手近なベンチに腰を下ろした...
今度はすぐに見つかった。一際大きな木の根元に止められた...
それからどれくらい書いていただろうか。緋月からの電話に...
「つい夢中になって時間を忘れてたわ。そろそろ帰らないと」
緋月には今から家に帰って、その後に課題を持っていくと伝...
私は急ぎ足で自宅まで戻り、課題の入った鞄を手に緋月の家...
「ごめんごめん。ちょっと絵に夢中になってて時間を忘れてた...
「いや、それは別に構わんよ。お前が遅れてる間にまたちょっ...
「一応合格が60だから、出席とテスト完璧だったら通るわよ?...
というより私はテスト100点取った人なんて見たことがない。...
「……っと、出来た! あんがとな」
「どういたしまして。それじゃあ、今度付き合ってね」
私は課題を受け取り鞄に仕舞いながら言う。緋月は「わかっ...
「それじゃあ、私は帰るわ」
「おう。また明日な」
「うん。それじゃ」
私は家に帰るとまずパソコンを立ち上げ、メールボックスを...
「特には何も来てない……。便りがないのはいい証拠……よね」
親が仕事で家を空けるのは珍しいことではないが、今回の出...
「ま、私の我が儘もあるんだけどね。食事は……まぁ適当でいい...
私はその言葉通り、簡単な料理を作り、お風呂に入った後、...
「ふぅ、今日は色々あったわね。明日は――あ、プログラミング...
私は、明日のことを考えながら、床についた。
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私――獅堂御穹は照りつける太陽を見上げながらそう呟いた。...
「いらっしゃいませ……って御穹ちゃんじゃない。絵は休憩かし...
「ちょっと日が強くなったので、水葉さん、ブレンドをお願い...
「はいはい。ちょっと待っててね」
私は注文を終えると奥の席につく。ここは、ちょっと風変わ...
「はい。ブレンドお待たせ。こっちのケーキは試作品だから食...
そう言って目の前におかれたのは、ごく普通の黒いブレンド...
「……水葉さん? え〜と、これは……何?」
「ケーキよ? 他の何かに見える?」
「えと、そうじゃなくて――この紅いのは一体?」
「ああそれ? トマト」
「トマト!? って、トマトだったらまだ普通ですね」
最近は糖度の高いトマトもあると聞くし、ここまで鮮やかな...
「…………」
これは何か違うと私は感じた。酸味の強いケーキかもしれな...
「み……ずは? 何……を、入れ……たの?」
「うん。さっきは途中で止まったけど、トマトと」
「トマトと?」
「赤ワインと」
「赤ワインと?」
「スッポンの血と」
「!?」
「龍の涙と」
「!!?」
「後は――」
その後も、水葉さんは材料を言っていたが、珍味が多量に盛...
「私はたまに、なんでここが黒字を保っていられるのかを不思...
「ん〜? まぁ、赤字の時は凄い額になるからねぇ」
「……黒字の時はぎりぎりって言ってませんでしたっけ?」
「まぁ、赤字なんて一年に一回あるかないかくらいよ。そこら...
「じゃあ、今月は大赤字ですね」
こんな頭の悪いものを作ったのだ。当然の結果ともいえよう...
「そろそろ出るわ。丁度日も陰って来たみたいだし」
私はブレンドを飲み終え、ケーキは半分くらい食した辺りで...
しばらく当てもなく街中をさまよっていると、向かい側の歩...
「おーい! 緋月ーー!!」
「!? だ、誰だ! 人のこと大声で呼ぶ奴は! って獅堂か...
「ん? そう? でも、気付かれないで行かれても面倒だから...
「はぁ、じゃあ極力控えてくれ」
そう言ったこの男性は緋月千里。現在同じ大学で、小さい頃...
「で? 緋月はこんな所で何やってるの? みたところ買い物...
みたところ手ぶらだし、徒歩で来ているようだから目的はこ...
「いや、特に目的はないんだが、あのどうしようもなく面倒な...
「あ〜、あれねぇ。でも、提出締め切り明日よ? 私もあれ済...
「だよなぁ、くそっ! すまんが獅堂、後で少し見せてくれな...
「いいよ。その代わり、今度静止画のモデルになってね」
「背に腹は代えられんか。わかった。その条件で受けよう」
「おっけ。それじゃあ、帰ったら私に連絡入れてね。私はもう...
「ああ。んじゃな」
「また後でー」
そう言って私は緋月と別れ、何かいいモチーフはないものか...
道路には様々な種類の車やバイクが走っている――常に移動する...
「風景画かな。でも、ここら辺で座って描くと怒られるし、や...
そう思い、私は公園に移動し、手近なベンチに腰を下ろした...
今度はすぐに見つかった。一際大きな木の根元に止められた...
それからどれくらい書いていただろうか。緋月からの電話に...
「つい夢中になって時間を忘れてたわ。そろそろ帰らないと」
緋月には今から家に帰って、その後に課題を持っていくと伝...
私は急ぎ足で自宅まで戻り、課題の入った鞄を手に緋月の家...
「ごめんごめん。ちょっと絵に夢中になってて時間を忘れてた...
「いや、それは別に構わんよ。お前が遅れてる間にまたちょっ...
「一応合格が60だから、出席とテスト完璧だったら通るわよ?...
というより私はテスト100点取った人なんて見たことがない。...
「……っと、出来た! あんがとな」
「どういたしまして。それじゃあ、今度付き合ってね」
私は課題を受け取り鞄に仕舞いながら言う。緋月は「わかっ...
「それじゃあ、私は帰るわ」
「おう。また明日な」
「うん。それじゃ」
私は家に帰るとまずパソコンを立ち上げ、メールボックスを...
「特には何も来てない……。便りがないのはいい証拠……よね」
親が仕事で家を空けるのは珍しいことではないが、今回の出...
「ま、私の我が儘もあるんだけどね。食事は……まぁ適当でいい...
私はその言葉通り、簡単な料理を作り、お風呂に入った後、...
「ふぅ、今日は色々あったわね。明日は――あ、プログラミング...
私は、明日のことを考えながら、床についた。
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