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っぽい最終回_僕の考えた界夏祭EX_REDMOON_SS

Last-modified: 2009-08-27 (木) 21:59:46 (3701d)

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僕○第27回


「お―い。アリスいるかー? という訳で避暑に行くぜー!」
「避暑? 確かにこの茹だる暑さは面倒だけど、そこは魔法で補いなさいよ魔法使い」
 割とテンション高めに来た魔理沙とは対象に、アリスはいたってクールだった。会話こそしているものの、目線は目の前の人形の身に注がれている。
「うーん。やっぱここら辺りで不具合が出るわね。理論に不備があるのかしら? そろそろ知識の女神(ミューズ)が欲しくなってきたわね」
「ん? ミューズって何なんだ? なんかすごいマジックアイテムか?」
「違うわよ。ミューズって言うのは知識の女神の名よ。気紛れで知識を与えたりするらしいわ」
「ああ。そう言うのは確かに研究中に一匹は欲しいな。っと、そういえばさっきの話だが、前にチルノにくっ憑いてた神とチルノが共謀して、向こうに氷の城を建ててたんだ」
 魔理沙の言葉をしばし反芻し、アリスは理解したと頷く。
「それでさっきの避暑の話になるわけね。チルノに憑いてた神ってことは学問系でしょうからもしかしたら何かの役には立つかもしれないわね。丁度研究も詰まったことだし、付き合ってあげるわ」
「よしっ! それじゃあ早速行くぜ!」
「ええ。ちなみに、何かの依頼込みだったら報酬の半分は貰ってくからね」
「くっ……、気付かれていたとは」
「どれだけの付き合いだと思ってるのよ。じゃあ行くわよ」
 そう言い、魔理沙とアリスは遠方に聳え立つ氷の城に向かって飛び立った。


Ex stage 叡智とのアンサンブル


「それで逃げ出した神を連れ戻してほしいって頼まれたわけね。神が逃げるってまたすごい話よね。で? 報酬は何で受けたの?」
「神社秘蔵の酒と他にも色々って言ってたぜ。ついでに避暑も出来るから一石二鳥ってわけだな」
「まぁ、問題は――」
 氷の城の周囲にわらわらと集まっている妖精やらなんやらを蹴散らしながらアリスが言う。
「同じように避暑を求めてきたのが多すぎることね。この様子だと霊夢も来てるんじゃないの?」
「ああ。言ってなかったな」
「ん? 何を?」
「私が頼まれた時、霊夢もパチュリーも妖夢もいたから前回の祭りに参加したやつは全員来てる筈だぜ?」
「……。下手打つと同士討ちもあり得るじゃない。存外えげつないことするわねあの巫女」
「まぁ、連れ帰ったチームしか報酬貰えないから報酬は豪華らしいがな」
「そこに期待していくしかなさそうね。っと、いよいよね。周囲の気温が下がって来たわ」
「みたいだな。一気に行くぜ。掴まってな! 彗星『ブレイジングスター』!!」
 膨大な魔力を纏って周囲の妖精どもを根こそぎ吹き飛ばしながら飛翔した二人は、そのまま氷の城の三階あたりの壁を突き破って内部の侵入を完了させた。
「ふぅ。侵入完了だぜ」
「こういうのは大概、本命は一番上にいるからわざわざ一番下から昇る必要ないわよね」
「全くだ。時間と体力の無駄だぜ。まぁ、シューティングの場合はエクステンドの為に点は稼いでおきたいところだが」
「今回は関係ないわね。さて、一的にはそろそろ中ボスだと思うけれど」
「ようやく来たわねっ!!」
「「!?」」
 声に振り返ってみると、そこに立っていたのはチルノだった。特に眼鏡だか何だかはつけていないいつものチルノだった。
「な、何よその反応。ああ。あたいに恐れをなしたのね。いつも最強だけれど、今日のあたいはさらに一際最強よ!」
「物凄くいつも通りね。というよりここのボスチルノだと思ってたんだけれど?」
「全くだ。まさかチルノが中ボスだったとはな。黒幕が誰か想像もつかないぜ」
「ちょっと待って魔理沙。もしかしたらここが最奥かもしれないわ。それならチルノがここにいてもおかしくないわ」
「成程な。だったらさっさとけりをつけるぜ」
「さっきからなにごちゃごちゃ言ってるのよ! 来ないんだったらこっちからいくわよ!」
 氷の弾幕が無作為にばら撒かれる。量とそこに込められた威力こそ高いものの、無作為にばら撒く姿を見た魔理沙は嘆息する。
「おいおい。そんな適当にばら撒くだけの弾なんか当たったりしないぜ」
 氷の弾幕の間を潜り抜けながら魔理沙はチルノに向かって飛翔する。アリスはその様子を遠くから見ていたが、すぐにチルノの真意を知る。
「魔理沙! 周囲を見て! 罠よっ!」
「へ?」
 アリスの声に周囲を見たときには、魔理沙は完全に氷の弾幕の折成す檻に閉じ込められていた。
「なん……だと……?」
「一定値以上の隙間を空けていればそこを抜けてくるのは自明の理。ならば、そこの最終点に気付かれないように檻の準備をすればいい。まんまと引っ掛かったわね!」
「くそっ! チルノにいいようにされるとはな。だがな! 檻があるなら突き破るだけだぜっ! 恋符『マスタースパーク』!!」
 膨大な魔力の奔流が氷の檻を突き破り、チルノを襲う。チルノは氷の盾である程度防ぐものの、後方の壁まで吹き飛ばされる。
「マスタースパークを耐えるなんて、やっぱり強化されてるみたいね」
「みたいだな。だが、ここではこれ以上スペルは出来るだけ使いたくないぜ」
「同感ね。深く考えれば、逃げた神の事考えてなかったし」
「あたいの事を終わったみたいな会話してんじゃないわよ! もお怒った! 氷符『アイシクルフォールExtra』!!」
 チルノの周囲から幾重ものつららが発生し、魔理沙たちを襲う。魔理沙は、その様子を見るや否や、箒にまたがり、高速でチルノに向かって突っ込む。
「って! 魔理沙!? なんでいきなり突っ込んでるの!?」
「アイシクルフォールはチルノの前でチョン避けを繰り返せば抜けれるんだぜ!」
ピチューン
 そう言いながら突っ込んでいった魔理沙は、チルノから放たれた左右に揺れながら迫る氷弾を直撃した。
「はぁ、予想通りの結果ね。て言うか魔理沙? アレをいつものチルノと同じように見てると今みたいに酷い目見るわよ?」
「そうみたいだな。しかし、避けるのも面倒だから吹き飛ばすか」
「どうやってよ。流石にもう一度マスタースパーク撃っても避けられるわよ?」
「こんなこともあろうかと、さっきの突撃の際チルノの真下にコールドインフェルノの魔法陣を仕込んでおいた。まだ、チルノは気付いてないみたいだな」
 確かに、チルノの真下には小さな魔法陣が四つ並んで展開されていた。
「普通こう言うのって、仕込んではいるけど下にいないから誘導しろって展開じゃないの? なんでいきなり撃てる状況なのよ? まぁ、いいけど。じゃあ、ちゃっちゃっとやっちゃって」
「そのつもりだぜ! 喰らえっ! コールドインフェルノ!!」
「そんな距離から何かしたって、あたいに届くはずがなきゃぁあぁ!」
 チルノの真下の魔法陣から放たれた炎だか冷気だかよくわからないものがチルノを下から炙った。
「こ、こうなったら、あたいの最終奥義でコテンパンにしてやるわ。凍符「パーフェクト――」
「ああ〜。お前には悪いが、これ以上お前に時間掛けるわけにもいかないのでな。一気に決めるぜ」
「準備は完了。いつでもいけるわ」
「んじゃま。恋符『レインボースパーク』」
「へ? きゃあぁあぁーーー!!!」
 スペルの発動直前に、虹色の魔砲を直撃して、チルノは壁にめり込んで倒れた。
「さてと、例の神様は恐らく上ね」
「そうだな。さっさと終わらせてしばらくここで避暑といきたいぜ」
 二人はそう言って奥に続く階段をのぼりはじめた。


「思ってたよりも大きいわねここ。と言うより外から見たよりも大きいんじゃないかしら?」
「かもしれないな。紅魔館みたいな感じか?」
「みた感じでは、空間をいじってる感じはしないんだけどね」
「それはこの城の構造に起因する」
「出たわね本命。それにしても、構造?」
 城の最奥の部屋にいたのは、緋色のローブを身に纏った少女だった。
「そうだ。よくここまで来れたものだな。ここは外での重要施設に用いられる設計構造をしているというのに。ああ。ただ単に、道の高低差、所々で天井をあえて低くしたり、似たような形の道を創る事によって、どこにいるのかを分かりにくくするといったものだ」
「成程な。無駄に広いと思ってたのは、同じ場所をぐるぐると回っていたってわけか」
「そうだ。さて、私の名はミューズ・アルテノイツ。英知の女神だ」
「「……ミューズ!?」」
 ミューズの自己紹介に、二人は思わず驚愕の反応をしてしまった。まさか、行く前にミューズがいればって言った矢先にミューズがいると言われればそれは驚くだろう。というかそもそも、
「なんでそんなのがチルノと一緒にいるのよ?」
「思考と行動が気に入ったからだ。私の勘が告げるのだよ。これに手を貸せば面白いことになるとな」
「それで、その面白い結果が私達と言う訳だ。チルノを途中でけしかけてきたりと、チルノも随分と利用されたものだぜ」
「それは違うぞ。元々はここにいるのはチルノのはずだったが、お前達を見た瞬間、そっちに向かって飛んで行ってしまったのでな。ここを空けるわけにはいかなかったので、私がここに残っているわけだ」
「それはまぁ、何というかすごくチルノらしいわね。さて、本題だけど……魔理沙」
「ああ。私達は華夏にお前を連れ戻すように言われている。無駄な抵抗は望むところだが、最終的には投降しな」
 ミューズは玉座から立ち上がり、二人を見据える。
「まぁ、本来はあれにつき従う義理はないが、お前達が私を倒せたのならば大人しく戻ってやろう!」
「もとよりそのつもりだぜ!」
 二人の魔法使いと英知の女神の決戦の火蓋が、今切って落とされた。
「ふふふっ。私の叡知的弾幕はチルノの比ではないぞ!」
 ミューズの放つ弾幕は、いかにもな隙間や、逆に無駄に密集した地帯などが多々存在し、疑い出したらきりがない。だが、安易に隙間を進むと、
「そこは蟻地獄だぞ。ブラックメイルシュトルム」
 生命反応に反応するのか、周囲の弾幕が渦を巻くように隙間を埋めようと集まってきたりする。
「だぁーー!! こういうちまちまして鬱陶しい弾幕は嫌いなんだよ! アリス! 何とかしてくれ! 弾幕はブレインなんだろ!?」
「わかってるわよ。大概が力押しで戦ってるから、講師達略の戦闘は久しぶりね。永琳相手以来かしら? まずは……、シーカーワイヤー」
 人形達が弾幕を避けながら四方八方に飛んでいく。人形達の内一体に多量の魔力を注入してみる。すると、その人形に向かって弾幕が向かい、人形が落される。
「成程? 生体反応じゃなくて、一定値――恐らく、配下の妖精以上――の力を保有している者がテリトリーに入ったら迎撃するといった弾幕というわけね。中々に面倒ね」
「ほう。随分と気付くのが速いわね。しかし、気付けたからどうなるほどやわなものでもないがな!」
「攻撃しようとすれば迎撃されるから? だったら、足下を見た方がいいんじゃない?」
「足下だと?」
 ミューズはいぶかしんだが、すぐにはっとなって足下を見た。そこには一体の人形が歩いて来て――ミューズに抱きつくように転んで爆発した。
「大江戸爆薬からくり人形。反応ぎりぎりの魔力しか込めてないけど、それは発動時に火力が増すものだから――効くでしょう?」
 ミューズが吹っ飛ぶと同時に、制御を失った弾幕群は力を失い消失する。
「くっ! ならばこれでどうだ! 改竄『不死の軍団』!」
 ミューズは脇に持っていた小さい箱のようなものを開き、内部を叩く。それと同時に、周囲に隠れていた妖精達が、わらわらと現れる。
「ただの妖精だったら怖くないぜっ! そらそらっ! マジックミサイル!!」
 周囲の妖精達は魔理沙の項火力マジックミサイルの直撃を受け、周囲に爆炎を巻き起こした。しかし、煙が晴れた先には、無傷の妖精達が立っていた。
「無傷? スペル名を鑑みれば当然だけど、流石にそんなことが早々に出来るはずもない。考えられるのはゾンビフェアリーの類か、もしくは――あの箱ね。
 魔理沙! ミューズの持っている箱を狙って!」
「あの箱か! わかったぜ!」
 魔理沙は箒にまたがり、最大速で妖精を潜り抜けてミューズに接近し、箒から飛び降り、空中で体勢を立て直し、全力の箒のだけ気をミューズに向けて放った。
「よしっ! とったぜぇえ――!!」
 魔理沙の速攻は完璧だった。その証拠に周りの妖精達は防衛には間に合わず、ミューズも回避が間に合わないという状況に持っていった。だが、
「速いな。だがしかし、残念だったな」
 魔理沙の放棄はミューズに届く10cmほど手前で停止していた。そして、箒を止めていたは30〜60cmくらいまで縮小させた色違いのミューズだった。その数実に9体。いつの間にか魔理沙は完全に動きを止められている。
「ふふふっ。この量子コンピュータ「ぴゅう子」に目を付けたところまでは良かった。だが、私にはこの9人の妹達がいるのだよ。そして、止められた一瞬の隙が、お前達の敗北だ」
「くそぅ。ここまでか」
「いや、お前達は実に頑張った。この私をここまで追い詰めたのだからな。正直、今の状況ではこれ以上の防御方法はない。ぴゅう子も流石にスペルの多重展開するのは手間でな」
「あらそうなの? じゃあ、魔理沙我慢してね?」
 それは、遠方で妖精達の相手をしていたアリスの言葉だった。その言葉は、ミューズたちだけでなく、魔理沙にとっても意味がわからなかった。
「おいアリス。一体どういうことなんだ?」
「魔理沙の帽子の中よ」
「??」
 魔理沙は完全に動きを封じられていたため、ミューズが代わりに魔理沙の帽子をとった。そこには一体の人形がちょこんと座っていた。
「魔符『アーティフルサクリファイス』」
 次の瞬間、魔理沙の頭の上にいた人形が大爆発し、魔理沙とミューズと、その他を巻き込み吹き飛ばした。


「さて、これでゲームセットね」
 アリスはぴゅう子を取り上げ、人形操作用の糸でぐるぐる巻きにしたミューズとその妹達を見てそう言った。
「ああ。完敗だ。あそこまで完璧に読み合いで敗北するとはな」
「というかアリス。あんなのを私の帽子に仕込まないでくれ。今回は死ぬかと思ったぜ」
「誰もが予想しえないことだからこそ、奇襲になるんでしょ。後、あの人形は前の異変時から仕込んでたものよ?」
「マジかっ!?」
「冗談よ。じゃあ、おとなしく戻るわね?」
「ああ。さて、戻ったとしても特にやる事があるわけでもなし、これからどうするか」
 そんなミューズの様子を見て、アリスはふと思ったことを口にする。
「普通に一言口添えしてれば、あそこの巫女もそこまでは言わないと思うわよ?」
「ふむ。成程。次からはそうするか」
 こうして、チルノとお騒がせな神が起こしたちょっとした出来事は無事幕を下ろした。ちなみにこの城は、溶けた際の被害を計測した慧音が、里に被害が出ると判断し、なかったことにされた。


All Clear!

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