っぽい第八弾_ラスボス_天神楽_SS1
Last-modified: 2009-08-22 (土) 09:24:14 (5352d)
SS本文
■僕○第26回
中ボス戦前
華夏「あぁ、すみません。よく考えたら普通の人ではあの人は見えないんでした」
早苗「私達は普通じゃない巫女ですが……」
華夏「まぁまぁそう言わずに神様憑けておきますね。……あとついでだからもう1戦しましょうか」
中ボス後
華夏「これでよしと。では私はこれで」
霊夢「何が変わったかわからんがこれでいいのかなぁ?」
ボス戦前
霊夢「うーん、こう花火が飛んでると危なくていかん」
早苗「こんなところに好き好んでいるだなんて風変りな方なのでしょうか」
??(祭華)「あら、そこのお二人さん」
霊夢「誰!?」
早苗「どこですか!?」
??(祭華)「うぅ〜、こっちですよ〜」
??(祭華)登場
霊夢「薄ッ!!」
早苗「いけません霊夢さん!髪が薄いだなんて相手の方が気にしてたらどうするんですか!」
??(祭華)「別の意味に取れそうな発言はやめてくださいよ〜」
??(祭華)「とまあそれはさておき、ここで会ったのも何かの縁。というわけでこの素敵な御神酒をあげましょうか」
霊夢「タダ酒ね!!」
早苗「ぜひともお願いします!!」
??(祭華)「は〜い、上げました〜」
霊夢「……」
早苗「……」
??(祭華)「…………ふぅ、ではさようなら」
霊夢「ちょっと待てい」
??(華夏)「うぅ……、ちょっとしたお茶目だったのに……」
早苗「お茶目にもなってませんよ……。ってあれ?この方……」
霊夢「……神霊ね。もしかしてあの巫女モドキが言っていた」
祭華「はい、この四界神社に祀られている神霊さんです」
霊夢「本当に最近の神様はフランクね」
早苗「そうでしょうか?」
祭華「ところで、華夏ちゃんが色々とお世話になったようですね」
早苗「まぁお世話になったというかなんというか」
祭華「迷惑掛けてしまいませんでしたか?」
霊夢「ま、異変を起こされたのは迷惑といえるかもしれないけど、代わりにタダ酒を貰えるとなれば悪くはないわね」
早苗「私も霊夢さんの妖怪退治の技をじっくりと拝見できましたので」
祭華「あぁ……、そうですか。ならいいのかなぁ?」
霊夢「ところでその素敵な御神酒、飲まないなら私にくれないかしら?」
祭華「あ、構いませんよ。でも今はだめです」
早苗「やはり神遊びをご所望ですか?」
祭華「う〜ん、それもいいのですがそろそろやらないといけないことがありますから」
霊夢「祭も終わるのに神様が何をなさるというの?」
祭華「自分なりのけじめです。この祭のことを忘れてもらうんですよ」
早苗「祭を忘れさせるですって?こんなにも大盛況な祭ですよ。今後数日は天狗達も新聞に載せて人々の話題のタネになること請け合いなのに?」
祭華「えぇ、そうですね。ですが私は忘却を司る神霊。なぜこの神社のことを誰も知らなかったのかその意味はわかりますね」
霊夢「つまりはアンタの力で」
祭華「そう、私に信仰が集まっても忘却の力が強まり結局は私のことを忘れてしまう。そして最後には信仰は皆失われてしまう。だからこの異変も本当は無意味」
早苗「だったらなんでこの祭を開いたのですか!」
祭華「だって華夏ちゃんが本当に嬉しそうだったから。ほんとは無駄だって言ってしまえば悲しむだろうから。……だから」
祭華「この祭で集まった信仰の力をもってこの祭の記憶を幻想郷から忘れさせます。忘れてしまえば失敗だったという悲しい気持ちも持つことはなく、また異変が起きたという記憶を失うことで日常に戻れるはずです」
華夏「そう、この界夏祭は今宵幻想郷から幻想となるんです」
霊夢「とんでもないことを言うわね。そんなことをされたら私のタダ酒がなくなってしまうじゃない!」
早苗「そうです。私もせっかく覚えた霊夢さんの技を忘れてしまったら一日を無駄にしてしまって八坂様に申し訳が立ちません」
華夏「多くの人に不都合が訪れるのはわかっています。ですが忘れたことを忘れてしまえばもはや誰も疑問に思うことはありませんよね」
華夏「大丈夫。この御神酒はあなたの神社に奉納しておきますから」
霊夢「ならいいや……。なんて言うと思ったか!あんたを止めさせてもらうわ!!」
早苗「そうです!せっかく巫女が二人もいるんですから私達と遊んでもらいます!!」
祭華「そうですか、私を止めるというのならば相手になりましょう」
祭華「ですが……、少なくともさっきのお茶目だけは忘れてもらいますよ!」
ラストスペル前
祭華「本当はこんなのが間違ってるだなんてわかってた。でも決めてしまったのだから自分ではもう止められない。だからお願いです。こんな私を止めてはくれませんか?」
ED1
日差しも強くなった夏の幻想郷
博麗神社では珍しくも巫女さんの姿が複数見受けられた
霊夢「〜♪」
早苗「ご機嫌ですね霊夢さん」
霊夢「そりゃぁもちろん。あそこの神様からいただいた御神酒が美味だったからよ」
早苗「幻想郷から忘れ去られていた銘酒でしたか……。一口飲んでみたかったですね」
霊夢「残念だけどもう全部飲んじゃったわ。あまりにも美味しすぎて消えるのが早く感じたぐらいだもの」
と境内の脇からもう一人の巫女が姿を現す
華夏「あのお酒、ご好評のようですね」
霊夢「当然よ。こんなにも美味しいお酒二度と忘れるつもりはないわ」
華夏「じゃあ祭華さんのことも忘れないということですね。ならよかった」
早苗「あんなお茶目な神様そう簡単に忘れたりしませんよ」
華夏「それ祭華さんが聞いたら忘れさせようとしますから気を付けてくださいね」
三人の巫女はその様子を思い浮かべながら笑い合う
華夏「あと、もうすぐ人里の祭も行われるそうですよ」
早苗「あ、私も聞きました。なにやらあなたの祭よりも盛り上げて見せるとか」
霊夢「まぁ私はお酒を奢って貰えるならなんだっていいんだけどね」
華夏「あらあら」
幻想郷で起きた数奇な異変「界夏祭」
結局それは幻想郷の記憶に残ることとなった
人々はその異変の話を酒の肴にして楽しんでいることだろう
霊夢「で、今日も人里に向かうわけ?」
華夏「はい、人里の分社もきちんと掃除しておきませんと」
早苗「う〜ん。うちも人里にも分社を造ろうかしら」
霊夢「こらこら」
記憶は何時かは失われるものである
しかし、常に記憶に刻まれれば忘れることもなくなる
そう、忘れられるというならばまた覚えてもらえばいいだけなのだ
常に忘却される四界神社も華夏の働き次第では人々の記憶に残すことも難しくはないのだ
これからは幻想となった神もここの住人として受け入れられていくのだろう
なぜならここは幻想郷。幻想となったものが訪れる場所なのだから
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