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第9回SS部門_三國氏

Last-modified: 2009-06-14 (日) 19:51:57 (5423d)

SS本文

登場人物
第六回僕○投稿 投稿者巫女萃香さん 東雲 凪叉(しののめ なぎさ)
第六回僕○投稿 投稿者ヌーさん   神崎 京香(かんざき きょうか)




あらすじ
花の異変から数日後、誰もが職務怠慢で小野塚小町は解雇されると思っていた
しかし上の決定は今回の件を不問に処すというものであった
これは今回の決定に納得できないある二人の他愛のない会話である








「納得できない!なんで小町さんは解雇されないんですか!」
そう言うと神崎京香はコップに入っている酒を一気に飲み干した。
大分酔っているのか、かなり荒れている。
そんな様子を意に介さず、東雲凪叉は御猪口の酒をちびちびと飲みながら聞いていた。
「ちょっと凪叉さん!聞いてますか!」
「そんな大声出さなくてもちゃんと聞いてますよ」
「ではなんで黙っているのですか!あなたは小町さんが仕事を続ける事に納得できるのですか!」
「無論納得はできません。ですが、あの人は長く幻想郷の水先案内人を一人でやっている。その事を考えれば今回の失態は仕方のない事だと思いますよ。」
「でも、あなたがいなければ間違いなく大事になっていました!どう考えても小町さんは解雇されるべきです!」
「終わりよければすべてよし。それに私達がどうこう言おうと上の決定は覆りませんよ」
「ですが!」
「京香さん、考えてみなさい。仮に今、あの人が解雇されたとして誰が代りをやるのですか?あの河をよく知っている彼女の他に適任が思い浮かびますか?」
「そ、それは…」
さっきまでの威勢はすっかり消え、京香は黙ってしまった。
「ま、そういうことです。あの仕事は素人の私達が代りをやるには少々荷が重すぎます」
「………」
「どうかしましたか?」
「今日の凪叉さんなんか変ですよ?熱でもあるんじゃないですか?」
「どういう意味ですか?」
「だって、いつも仕事に対して真面目な凪叉さんがサボリ魔の小町さんを庇うなんておかしいですよ!」
「別に庇っていませんよ。ただ事実を言っただけです」
その言葉を聞くと京香は大きなため息をついた。
「…事実か。納得できないけど仕方ない。お付き合いさせてすいません。今日はお開きにしましょう」
そう言って彼女は代金を支払うと一人で帰って行った。
後に残された凪叉は残ったお酒を一気に飲んで一人呟いた。
「そう、仕方ない事。世の中下っ端ではなんにもできないんですよ」

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